vol.013 梅雨

梅雨
だいぶご無沙汰のブログです。
ほったらかしにしていた間に、この街もずいぶんと変わっちまった…

と、そんな放浪キャラはさておき、梅雨ですね。
この時期は洗濯物は乾きづらいし、
週間天気予報が傘マーク1色だったりすると
ポーカーのファイブカードよりレアな気持ちにさいなまれます。

それに加えて、外は蒸し蒸しとしてるし、ジメジメとしてるし、
その様子はまるで…

まるで…
えっと…その様子は…
まるで…
(例え浮かばないのね)

とにかく、超ベリーバッドなわけです。

 
ハレオトコ・オブ・ザ・イヤー 2年連続授賞の僕でも
さすがにこの時期だけは無力に等しく、
常に折りたたみ傘が手放せないわけです。
 
折りたたんで折りたんで。
折りたたんだり、折りたたまなかったり。
折りたたんだと見せかけて、折りたたまなかったり。
折りたたまなそうな顔してるのに、実は折りたたんだり。
折りたたまざる者、食うべからずだったり。
折りたたまずんば虎児を得ず……は、ちょっと違うかな。
 

さてさて、毎日毎日折りたたんでばかりいると、
時には折りたたまれたくなることだってあります。
それでも僕は上を向いて、こぼれそうな涙をこらえて折りたたみます。
だって…
 
今の僕には、折りたたむことしか…出来ないですから。
 
なのに、折りたたんでも折りたたんでも僕の心は満たされません。
むしろ枯渇した気持ちだけがサハラ砂…鳥取砂丘のように胸の奥に広がるのです。
(サハラ砂漠なぜ却下?)

折りたたむことで何かが変わるかもしれない。
折りたたむことで周囲に認めてもらえるかもしれない。
折りたたんでいたら、いつか離れている家族と再会出来るかもしれない。
そんな期待を持ち続けていたのでしょう。
そして、いつのまにか折りたたむことが僕の人生そのものになっていたのです。
でも、いくら折りたたんだって何も変わりはしません。
ポリエステルのカバーにイイ塩梅に収納できるだけです。

それでも僕は折りたたみ続けるでしょう。
いつか、誰もが笑って暮らせる世界が訪れるその日まで。

梅雨1

Ⓒイラストレーター トツカケイスケ